バイナリーオプションの配信にマーチンはつきもの。無料配信の本当の目的はツール販売?
バイナリーオプションで取引を行う中で攻略情報を参考にしたりすることも多いと思いますが、調べているうちに「バイナリー配信」や「無料レクチャー」なるものを一度や二度目にしたことは有りませんか?
確かに攻略法を自分で調べて実践して、それで負ける…と思うよりは、プロが配信する投資方向に従うだけの方が面倒も無いですし、何より楽です。しかしそれって本当に大丈夫なのでしょうか?
という事で今回は「バイナリーオプションの配信」について深堀していきたいと思います。安易に従うと更に損失を増やす可能性もあるのでご注意です。
また「ハイローオーストラリア以外のバイナリーオプション限定で配信を行う」等の条件付きは非常に危険ですのでその点もお伝えしていきたいと思います。
バイナリーオプションの配信とは?
バイナリーオプションの配信とは、SNSを使ってLINEグループに参加者を集め、チャートが上に進むか下に進むかを配信者が予想し、それを参加者に共有するというものです。
参加者は配信者から来る「○○分 上(下)」等をの指示に従ってエントリーを行うだけなので分析を行う必要もありません。
また1つのLINEグループには数十人単位で参加者が集うため、仮に負けてしまったとしても「周りも負けてるから」と気持ちを共有する事ができるので精神的にかなり楽です。これがバイナリーオプション配信の仕組みです。
配信自体も無料で行う事が多いので参加費当も発生しません。
配信を受けるメリット
バイナリーオプションで配信を受けるメリットは3つあります。
・分析を行わなくて良い
・自分で取引するよりも勝率が高い可能性がある
・参加者の数が見えるため負けた際の気持ち軽減
・無料配信である事が多く投資金以外不要
1人で黙々と取引を続けるよりも配信を受けた方が遥かに気持ちが楽ですよね。それに配信者の実力が本物であれば間違いなく稼げると思います。
また無料配信であれば参加費やレクチャー料等も発生しないので気軽に受ける事が出来ます。
配信を受けるデメリット
一見良い事尽くめに見える配信ですが、デメリットも当然存在します。
・分析を行わないため成長しない
・負けた際の理由が分からない
・配信者によっては負け越す可能性がある
・有料版配信に招待される事がある
・マーチンゲール(倍々取引)を推奨される事がほとんど
一方で配信に従い、ただ取引を行うだけなので勝っても負けても「なぜ相場が動いたのか」という理由が分からず成長が出来ません。
結局相場分析を自分で行う事が出来なければ延々と配信等を受ける羽目になります。それにその配信者の実力が伴っていなければ自分で取引を行うよりも負けてしまう可能性も有りますので危険です。
配信がオススメできない理由は「マーチンゲール」の推奨
「マーチンゲール」とは、負けたら次のエントリーの投資金を倍にしていくエントリー方法です。
倍額を賭け続ける事で一度でも勝てば負けを帳消しにし、最初の投資額分が利益となるという内容です。ペイアウト率が2倍を超えていればどの業者でも使えますね。
本来はカジノルーレットの「赤か黒に賭ける」時に使われる手法で、どれだけ連敗が続いても、1回の勝利ですべての損失を取り戻す事が出来るため「理論上は必ず勝つ」事が出来ます。
配信者からすると予想を外してもマーチンゲールをさせる事で自分の配信勝率が下がらず、「参加者は全員利益が出た」等と外野に向けて言えるため物凄く都合の良い手法となります。
マーチンゲールの勝率
もう少しマーチンゲールについて解説していきます。2択の取引における勝率についてです。
こちらの画像は勝率と負け率を出したものです。2択の取引なので確率論だけで言えば4~5回以上連続で負ける事は10%以下と、ほとんどありません。
表を見る限りでは2回目で既に75%の勝率、4回目にもなると勝率9割を超える確率となります。
とは言えあくまでも確率論です。バイナリーオプションで取引をしている時に4~5回連続で負けてしまう事なんてよくある話です。私自身様々な攻略法を編んでいますが、それでも負ける時は何連続も負けます。
それに取引回数を重ねたからと言って勝率が天井に近づくわけでは無く、それぞれの取引の勝率は50%という事は忘れないようにしましょう。
バイナリーオプションではマーチンゲール回数に上限有り
ここで一番大事な事ですが、ハイローオーストラリアを始めバイナリーオプションでは「1エントリーでの最大投資額」に上限を設けているため、無限にマーチンゲールを行う事は出来ません。
ハイローオーストラリアで例を挙げると、1エントリー金額の上限は200,000円となります。
そのため最小エントリー金額1,000円でマーチンゲールを始めたとしても、8回目のエントリー金額が「128,000円」となり、負けた場合9回目の「256,000円」のエントリーを行う事が出来ません。
また仮に8回目で勝ったとして、13万円弱の資金を使って1,000円の利益というのもメンタル的にかなりやられます。
そもそも13万円弱を惜しげもなく使える方であれば自分なりの手法などありそうな気もします。
いずれにせよマーチンゲール法というのは資金が潤沢にあってこそ出来る手法であり、全てのトレーダーに適している方法ではないです。
勿論ここまで行くことは無いにしても、配信部屋ではこういったマーチンゲールが当たり前となっています。なので配信を受ける事は正直おすすめしません。
有料ではなく無料配信が多い理由
LINEオープンチャットを始めTwitterやFacebookを見ても基本的にバイナリーオプションの配信は無料です。無料で配信して何の得があるのでしょうか。
勿論ボランティアではありません。
・「投資助言業」の資格を持っていない
・無料配信で実力を見せつけ有料会員に誘導したい
・配信者の使っている有料サインツールを販売したい
中には本当にプロがただの自己満足のためにボランティアで活動を行っている場合もありますが、大体は有料ツールへの誘導や、有料会員登録等、配信者のビジネスである事がほとんどです。
その他無料配信である理由のひとつとして、「投資助言業」の資格を持っていないという事も挙げられますね。
有料配信には「投資助言業」の登録が必要
有料でバイナリーオプションのエントリー方向の配信を行う場合、金融商品取引法の「投資助言業」が必要です。これは金融庁への登録手続が必要な内容です。
もし無登録で投資助言業を行うと刑事罰となり、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金が科せられます。そのためバイナリーオプションの配信者は無料で行っているのです。
逆に言えば「私は投資助言業を持っていないので無料配信を行っています。」と宣言しているようなものですね。
サインツールの販売は投資助言業が不要
金融庁が公開している「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」を見てみますと、投資ツールなどの販売は、継続的な投資情報の提供やサポート等がなければ、投資助言・代理業に該当しない行為として、投資助言業の登録の必要はないと記載されています。
なのでバイナリーオプションのサインツールであれば、売り切り、その後のサポートが無ければ投資助言業に当たりませんね。
無料で集客して、良い所を見せれたら「今回配信した内容はこのツールによるものです」等の甘い文句でツールを販売するというのが無料配信の真の目的である事が多いです。
法律にも触れないし、後のサポートも不要なので物凄く勝手の良いビジネスです。
無料配信の対価が「指定の業者の登録」は要注意
最後に最も注意したいのが、無料配信やレクチャーを行う代わりに「指定業者の口座開設をお願いします!」という配信者です。
ハイローオーストラリアを始め、バイナリーオプションやFXではアフィリエイト報酬と言って、紹介者には報酬が発生します。
ハイローオーストラリア等の大手であれば口座開設時の単発で終わりますが、ユーザーの負け取引額や総取引額に応じて常に報酬を支払い続ける業者等もあります。
・負けさせて報酬を得たい
・総取引額や規定取引額まで到達して最大報酬を得たい
・囲ってしまい自分でコントロールしたい
つまり、指定業者の登録を指示してくる配信者の場合はこの様な裏がある可能性があります。特にネットを見ていると「ジェットオプション」や「ザ・バイナリー」を勧めてくる事が多いようです。
2業者のアフィリエイト報酬の仕組みは知りませんが、勧められた場合は一度疑ってみるのも良いでしょう。
普通に取引を行う分ではハイローオーストラリア以外を使うメリットが見つからないですよね。
まとめ
無料配信が「悪」という訳ではありません。「投資助言業」の資格を持って配信している方も居ますが、配信者が資格を取っているかいないのかを判断することは難しいです。
そしてほとんどの場合が「マーチンゲール法」を積極的に推してくるため、配信を受ける側の精神的なストレスも相当なものになります。勝てる保証もありませんしね。
それでも無料配信を利用したい場合はハイローオーストラリアで無料のデモ取引を使って、配信者の裁量をチェックすることが望ましいです。
また、無料配信の代わりに配信が指定する業者の口座開設を求められた場合は、ほぼほぼ負けさせるための配信者なので一番質が悪いです。
くれぐれも無料配信の甘い罠に引っ掛からないようにしましょうね!